『社会保険労務士』とは?
社会保険労務士とは、「社労士」(しゃろうし)と略される、厚生労働大臣管轄の国家資格です。
社労士は、労働者災害補償保険法(労災保険法)や雇用保険法などのいわゆる「労働保険」や、国民年金法や健康保険法などの「社会保険」に関する手続きを行うスペシャリスト資格です。
社労士は、以前は企業の人事労務担当として制度構築やアドバイスなどにニーズがありましたが、ここ最近は企業では労働関係紛争、民間では医療制度や年金制度への不安が高まっており、そういった方たちに対してのコンサルティング業務・社会保険事務所とのパイプ役として消えた年金問題にも対応したりなど更なる業務の幅が広がっています。
また、社労士試験は人気が高く、数年前の資格ブームに乗って一気に7万人程度の出願者、5万人以上の受験者という規模まで膨らみ、それに伴い試験の難易度も上がってきています。平成22年度(第42回)の社労士試験の合格率は例年どおりの8.6%となりました。ここ3〜4年はほぼ横ばいの受験者数となっていますが、年金不安、医療不安、さらにセクハラ・パワハラなどといった労働環境の変化などといった社会情勢の追い風を受けて、高いレベルと人気を維持している資格であると言えます。
社会保険労務士の仕事
社労士の仕事は、主に以下の3つです。
1. 労働・社会保険関係の書類作成業務。
2. それらの書類や申請書などの手続きや提出代行。
3. 企業や個人からの相談に応じるコンサルティング業務。
これらの業務内容に関しては、「社会保険労務士法」という法律で規定されています。
また、最初の2つの業務に関しては他の法律に定めがある場合を除いて、社労士しか行えない独占業務となっています。
社労士になるにはどうすれば良いのか?
社労士になるためには、毎年1回、8月の下旬に全国各地で行われる社会保険労務士試験に合格し、その後に行われる事務指定講習を受講するか実務経験を積んだ上で、都道府県の社会保険労務士会に登録しなければなりません。登録までを行わなければ「社会保険労務士」という名称は使えませんので、社労士試験合格者であっても社労士ではないという方もいます。
試験データや合格率については、詳しくは社労士試験の概要で述べていますが、近年はその難易度を増し、難関国家資格の一つとなっています。ただし、その問題の傾向は決して突拍子のものが多いわけではなく、過去に出題された問題や論点が形を変えて再出題されることが一般的です。ある年の社労士試験で、約半数の問題肢が過去7年の問題で出題されたことがあるというデータもあります。
また、社労士試験では扱う法律が多く、生活に密着したものが多いために「法律の改正」に対応しなければならないことも重要点です。その年によって法改正の部分が必ず出題されるかどうかはわかりませんが、実際に社労士となった後でも労働社会保険諸法令の改正に毎年毎年注意しておかなければならないのは変わりません。